味噌の日


味噌

毎月30日は晦日(みそか)という月末の日で、月締めの場合の支払い日です。年払いの場合は翌日の大晦日が支払い日です。味噌の日はニクの日やニワトリの日と同様に毎月あるのですが、あまり広まっていない印象です。味噌汁は毎日飲むことが多いせいかもしれません。そして2月は30日がないので、味噌の日はないのです。

三十と書いてミソと読むのは三十路などで知られていますが、四十でヨソ、五十でイソと読むように十は古語でソと読まれていました。西條八十という詩人、作詞家がいたことでもわかります。ちなみに六十路はムソジ、七十路はナナソジ、九十路はクソジではなくココノソジとなります。

味噌は今でこそ、欧米でも知られるようになりましたが、ほんの少し前まで、味噌は理解されておらず、税関で止められたり、寮などで味噌汁を作ると隣の住人から臭いといって文句がきたこともありました。発酵食品は匂いがでるのが当たり前ですが、その匂いは文化でもあり、好みが分かれます。味噌や納豆が世界で受け入れられるようになったのは和食文化が広がったためであり、まだ最近のことです。おもしろいのはダシの文化はそれほど広がっておらず、ミソスープ好きの欧米人が日本に来て、日本の味噌汁がおいしいと思うのはダシのせいのようです。ダシに相当するstockという概念はあるのですが、干したカツオやコンブからダシをとる、というのは和食独特の方法なので、英語でもdashiと呼んでいるようです。うま味という英語もumamiと訳されていて、日本語独特の文化のようです。日本人が日常的に当たり前のように感じていても、外国にはないのが独自文化の本質なのです。ダシについていえば、現在ではダシをとる調理法が面倒なので、ダシ入りの味噌が普及してきて、さらに即席みそ汁も広がっているので、世界的にはさらに広がる可能性があります。やがて日本人からもダシ文化が消えてしまうかもしれません。比較するのも変かもしれませんが、カレー粉は本来はスパイスを調合していくものですが、日本ではカレールーを入れるのが当たり前で、プロでもないかぎりスパイス調合から始める人は稀です。どうやらこの手抜き文化は世界的に広がりつつあります。日本で開発された様々なカレールーがその原因のようです。味噌も種類が豊富になってきたのでそうなるかもしれません。

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