彼岸明け
「春分の日」と「秋分の日」を中日として前後3日間を含めた計7日間がお彼岸の期間です。彼岸明けも彼岸の期間内にあたりますので、お墓参りを行っていただいても問題ありません。大事なのは彼岸にこだわることよりも、きちんと故人を意識して偲び、思い出してあげて心を込めて供養することです。スケジュールが合わずにお彼岸期間内に、お墓参りをできなかった年もあると思います。本来であれば彼岸の時期にお墓参りを行うのが一般的ですが、やむを得ない場合は彼岸明け後でも問題ありません。故人を供養することが何よりも一番大切です。どうしてもお墓参りの時間を取れない場合は、自宅での供養だけでも行うことが大切です。彼岸明けでなく、彼岸の入りでも問題ありません。日本の習慣は寛大です。また、彼岸であっても、彼岸明けであっても結婚式を行って問題ありません。お墓参りをするからといって、喪中ではないからです。しかし、お墓参りや法要が行われるため、お彼岸は忙しい時期であるとも考えられます。少しでも多くの人に参列していただくためには、彼岸明けに結婚式を行うと言う方も多いのかもしれません。反対に結婚式に参列されたみなさんで、ご先祖に報告を兼ねてお参りするのもよいかもしれません。滅多に集まれない親類も多いですし、いろいろ昔話に花が咲きます。また、自宅に僧侶を招き、お経を唱えてもらう法要をするご家庭もあります。供養をしたいご先祖様を思い、僧侶にお経を唱えてもらいます。彼岸明けのお供えものには、あの世へ帰るご先祖様へのお土産という意味もあります。お供えものは彼岸同様「ぼたもち」や「おはぎ」が一般的です。ぼたもちは春の花である牡丹、おはぎは秋に咲く萩から名付けられていますが、諸説があり、現在はとくに決まりはなくなっています。地域によってはぼたもちやおはぎではなく、お団子を供えるところもあり、彼岸専用の膳を用いるところもあります。墓参りでは先祖に五供(ごく)をお供えして合掌することが供養の基本です。五供とは、香・花・灯燭・浄水・飲食のことです。現在では五供すべてをお供えすることはせず、簡略化して行うことが多いようです。五供とは、香:線香を焚き、香りで心と体を清めます、花:お参りする人の心を清めるために、美しい花を供えます、灯燭(とうしょく):煩悩を消し、道を明るく照らす意味を込めて石灯篭を付けます、浄水:お参りする人の心を清めるために、きれいなお水をお供えします、飲食(おんじき):俗世にある飲み物やお菓子などをお供えします。故人がお酒好きならお酒もかまいません。ただ、近年はカラスの害などが目立つようになり、食べ物、お花、お持ち帰りが原則のところもありますので、霊園の規則を守るようにするマナーも大切です。お墓をきれいにすることにルールはありませんので、土や埃を落とし、周囲の雑草を抜くなどでよいでしょう。ただ雑巾とかスコップとか、鎌など、多少道具が必要なので、予め用意しておくことをお勧めします。線香や蝋燭に点火する時、風でうまくいかないこともありますが、近年は便利な道具も百均で売ってます。
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