耳の日


耳

3月3日は雛祭りですが、これは本来旧暦の行事を新暦に移したものです。同じ日は耳の日ですが、こちらは1955年に日本聴覚医学会が創立し1956年に社団法人日本耳鼻咽喉科学会が制定した記念日です。むろん語呂合わせです。しかしWHOは2018年International Ear Care Day を提唱しました。なぜ3月3にしたかというと、3という数字の形が耳の形に似ているから、という理由です。日本の耳の日の制定理由は語呂合わせだけでなく、耳の形に似ているから、という理由もあるそうなので(https://ja.wikipedia.org/wiki/耳の日)まったく同じ発想だったということになります。日本がWHOより60年以上先んじていたわけです。WHOは耳の日制定の前に2015年にMake Listening Safe campaign.というキャンペーンをしていて、それが耳の日につながりました。

「耳の日の意義は一般の人々が耳に関心を持ち、耳の病気のことだけではなく、健康な耳を持っていることへの感謝、耳を大切にするために良い音楽を聴かせて耳を楽しませてあげるために、あるいは、耳の不自由な人々に対する社会的な関心を盛り上げるために制定された。(同上)」とあり、WHOも‘To hear for life, listen with care.’ The WHO wants people to know that it is possible to have good hearing throughout one’s lifespan if good practices are followed. The WHO encourages governments, societies, N.P.Os, and corporations to do their part in raising awareness on ear health and safety, and practicing safe listening. としていて、同じ内容になっています。しかしWHOは一歩踏み込んで、The campaign aimed to educate people, especially teenagers, on the dangers of listening to music at high volumes and other habits that damage the ears. The WHO offered helpful tips such as not listening to music above 85 dB and wearing earplugs when attending a concert. They also encouraged people to get their ears checked by a medical professional once every few months.(音楽を85デシベル以上で聞かないこと、それ以上の音楽のコンサートでは耳栓をすること、また数か月おきに医療機関で検査を受けることを推奨)としています。これは日本ではほとんど知られていませんし、実施されていません。ただ音楽用イヤフォンでは「シャカシャカ」となるようにしていて警告を出す仕組みになっています。つまり他人にシャカシャカ音が聞こえるような音量は耳にダメージを与えるということを示しているのですが、そういう公告はメーカーも政府もしていません。

耳の日というと聴覚障害のことが強調されがちですが、障害になる前に聴覚不全という状態があり、聞こえが悪いということは誰しも日常的に経験します。そんな時、ほとんどの人は重症化しないかぎり耳鼻咽喉科に行くことはないと思います。耳は音を感知するだけでなく、平衡感覚を司る三半規管が奥にあります。また聞こえるという感覚は耳でなく、脳の処理です。そして耳と脳を繋いでいるのは神経です。不全や障害はそのどこに異常があるがで診療方法が異なります。「耳が遠い」という表現は比喩的であり、実際に物理的に耳が遠くになっていくわけではありません。難聴にも高齢によるだけでなく、いろいろな原因があります。それらを学習するのによい機会なのが耳の日です。

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