春節


春節

2024年2月2日は旧暦12月23日になります。旧暦の行事ではこの日から春節となります。春節といえば中国人が旅行することで知られるようになりました。日本のインバウンド政策で中国人観光客の爆買いや旅行客をアテにするようになって急に注目を浴びるようになりました。それまでは中華街などのイベントで知られている程度でした。伝統的には春節に先立つ行事として旧暦12月23日に大掃除をして、竈の神を祭る祭竈が行われます。春節は中国では過年とも表現され民旧暦12月23日の祭竈から旧暦正月15日の元宵節までの期間をいいます。年末年始の行事で、日本でも年末には帰省し正月を実家で過ごすという習慣がありますが、それと同じで、大勢が一斉に帰省するので旅行シーズンとなるわけです。これを春運というそうです。日本でも正月は外国で過ごす人がいて、海外旅行のシーズンとなるのと同じです。新暦か旧暦かの違いといえます。中国は今でも旧暦の行事が生きているといえます。

春節の前日を除夕といい、特別な食事を食べるそうです。日本の大晦日の年越しそばと同じかもしれません。中華圏では鶏(「吉」と同音)や魚(「余」と同音で、「年年有余」を意味する)を食べるそうですが、中国大陸は広大なため、地方により正月料理も大きく異なります。例えば香港ではエビが活力の象徴として食べられます。北方では餃子を食べることが知られており、南方では一年が甘くなるようにとの願いを込めて糖蓮子や湯円を食べる習慣があるそうです。日本で餅を食べるように、東アジアの大体の地域では年糕という餅を食べる習慣があります。餅の意味は国によって違いますが、それは後付けの意味のようです。日本でも正月料理には地域性があり、雑煮に違いあることもテレビなどでよく話題になります。

春節には家の入り口に春聯や年画などを貼り、また窓などに剪紙(切り絵)を貼るそうです。派手な色彩の飾りで、めでたい色である赤が多く使われます。また厄除けあるいは神を迎えるため、爆竹を盛大に鳴らし、花火打ち上げます。近年はこの騒音が近所迷惑でトラブルになっているそうです。除夜の鐘の騒動と似ています。香港などの南部では金運にいいとされるキンカンの鉢植えまたは満開の花の木の鉢植えを家に置く習慣があるそうです。芸能としては獅子舞が踊られますが、日本の中華街でも中華学校の生徒による獅子舞が見られます。

春節での習慣としては、起床後に年配者に対して長寿を祝う言葉を述べ、その後、近隣住民や知人と春節を祝う言葉を述べ合うものがあり、これを拝年というそうです。子供には赤い袋、紅包にはいった圧歳銭(お年玉)を渡す習慣もあります。表現が異なるだけで、ほぼ同じような習慣が日本にもあり、それは中国から伝わってきたというより、道教や儒教、仏教などが共有されてきた文化習慣といえそうです。家庭では春節用の衣装を着て、新年の華やかさを演出するだけでなく、新年に幸運をもたらすことを祈念しています。正月の晴れ着ですね。

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