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コラム Articles
専門分野の融合化

現在、いろいろな専門分野で分散化が進んでいます。とくに顕著なのが医学と工学でしょう。専門家が進むということは深化の結果であり、それ自体は歓迎すべきことかもしれません。しかし利用者からすると、より不便になったことは否めません。たとえば病院に行っても、あちこちの科を受診することになるのですが、どの科に行けばいいのかは素人にはわからないので困ります。総合受付のようなものがあるところもありますが、いきなり・・・

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社会変数の変化

社会変数は社会学的研究のために設定される社会集団の分類です。集団をどのように分類するのが便利なのかは時々によって変化し、また分類者の主観によって左右されます。たとえば学歴については、少し前までは中学卒、高校卒、大学卒であったのが、最近は大学院卒が付け加えられ、中学卒はないことが多いです。これは教育の高等化といえます。アメリカでは博士号(Ph.D.)が大学院卒と同じ意味なので、社会変数としてよく使わ・・・

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立夏

5月5日は立夏です。正確にいうと閏年でない年の立夏が5月5日で、閏年は1日ずれて5月6日が立夏になります。二十四節気では、夏を「立夏」「小満」「芒種(ぼうしゅ)」「夏至(げし)」「小暑(しょうしょ)」「大暑(たいしょ)」の6つの節気に分けています。七十二候では次のように分類されています。 初侯:蛙始鳴(かわずはじめてなく)蛙(かえる)が水田で鳴き始める頃です。カワズはカエルの古語で、芭蕉の句で知ら・・・

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社会変数

本人の主観であるアイデンティティの逆で、客観的な立場から人を分類する手法の1つが社会変数social variablesという概念です。アンケートなどで、性別、学歴、収入などを書かせられることがありますが、あれが社会変数です。アンケートが集まったら、その社会変数ごとに分類し、調査結果との関連を統計数学的に分析するのが一般的な社会学の基本的な手法です。統計学的には社会変数同士の関連、関連係数を計算し・・・

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言語と自己同一性

近年はLGBT問題など、「自分はどういう人間か」というアイデンティティの問題がよく議論に上ります。LGBTは性同一つまり「自分の性は何か」という心の問題とされていますが、多くの場合、生物学的性と心的同一性は一致しています。しかし一致しない人がいて、それが社会的差別を受けることへの解放運動ということができると思います。しかし言語表現を見るとLGBまでは性行為における嗜好の問題で、アイデンティティとは・・・

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母語話者崇拝

昨日は八十八夜でした。茶摘み歌で有名ですが、夏が近づいてきているというわけで、もうそんな時期なのか、と思う人も多いことでしょう。こういう感覚は日本人独特のものです。こういう習慣の意識というのは、そこに育った人がもつ文化です。世界のどこの人でも、そこで得た文化の感覚は自然と頭に浮かぶものです。そういう文化の1つが言語です。八十八夜にしても、そういう表現があり、歌を連想し、夏を連想していく、という脳の・・・

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メーデー

メーデーは日本語でも音韻が似ていて覚えやすく言い易い表現ですが、英語のMay Dayも語呂がよい表現です。言い易く聞き取り易い、ということから、航空機が緊急事態に陥った時のパイロットの無線はmay-dayと叫ぶことになっています。SOSの方はモールス符号が基本だった時代に「・・・―――・・・」という発信しやすく聞き取り易い記号だっfたことによります。無線信号がモールス符号から音声信号に変わったこと・・・

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投資と投機の共通点

投資investmentと投機speculationは根本的な思想が違っていますが、なぜ混同されるかというと行為がよく似ているからです。どちらも株式を買う点が同じです。会社設立の場合、必ずしも株式を発行する必要はなく、合資会社、合同会社、個人会社など資本投下する方法に選択肢があります。しかし大きな資金を得るには、銀行などから融資を受けるか、株式市場から資金を得るしかありません。そのシステムの差を活・・・

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投資と投機

一般人に誤解ないし混同されることが多い語彙が投資と投機です。実際にきちんと区別している人は少ないと思われます。投資とは文字通り資本にお金を出すことで、将来成長しそうな会社を探してその会社の株を長い目で持ち続けることです。会社は資本金として株式を発行していますが、その株式を公開市場に出して、売買を可能にすることが「上場」です。投資の本来の意味からすると、会社設立の時の資本金を出すことが投資です。しか・・・

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資本と資産

資本と資産も一般人に誤解ないし混同されることが多い用語です。資本家と資産家を区別している人がどのくらいいるでしょうか。ひっくるめて「お金持ち」くらいに考えていないでしょうか。資本家は英語でcapitalist、資産家はwealthy manです。日本では金持ちの意味でrichをよく使いますが、英語ではrichでも間違いではありませんが、wealthyの方がより正確に意味が伝わります。 英語のric・・・

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負債と借金

専門家はきちんと区別していますが、一般人に誤解ないし混同されることが多いのが負債と借金です。「負債は支払いをしなければならない義務や債務の総称であり、借金だけでなく、未払いの賃金や家賃なども含まれます。借金はお金を借りることや借りたお金のことであり、負債の一種です。」これが最もシンプルな説明です。負債は主に会社の財務状況を表す言葉であり、借金は個人の金銭問題を表す言葉として使われることが多いようで・・・

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契約と約束

契約と約束は似ているようで非なるものです。日本語ではどちらも約が付くので混同しやすいのです。むろんビジネスマンは区別をしていると思いますが、一般人はその違いがよく分かっていないことが多いのです。英語では契約はcontract、約束は promiseで別々の語ですし、カタカナ語にしてコントラクト、プロミスといえば日本人でも区別しやすいかもしれません。普通は漢語の方がわかりやすいのですが、時には同じ字・・・

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信用と信頼

よく混同されるのが信用と信頼です。英語における信頼と信用の違いは「信頼」がtrust, reliance, confidence, faithであるのに対し、「信用」はcredit, credenceとなっていることです。日本でも当たり前になったクレジット・カードは訳せば信用券ないし信用状です。要するに「このカードを持っている人はちゃんとお金を払いますよ」ということを示しているわけです。商取引では・・・

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弥生満月

旧暦ではようやく弥生の真ん中、満月日になりました。季節は初夏を思わせるような暖かさで、桜も東西日本では散り始め、北日本が満開となっていて、今年は季節の移り変わりが早いような気がします。童謡の「さくらさくら」の歌詞の二番では「さくら さくら、やよいの そらは、みわたす かぎり、かすみか くもか、においぞ いずる、いざや いざや、みにゆかん」となっています。花見に行くのは弥生の季節ということを歌ってい・・・

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六三三四制はいつまで?旧制はなぜ止めた?

現在の六三三四制は1947年の教育基本法、学校教育法、そして1949年の国立学校設置法によって既存の高等教育機関および帝国大学を併合して各地に新制国立大学が作られたもので、中等教育機関は新制高等学校へと昇格し、小6・中3・高3・大4制がとられ義務教育の範囲が小学校と中学校にまで拡充され9年間となり、強力な単線型教育に改められました。 旧制の学校はいろいろな制度が複雑に絡んだ形式で、今でいう選択の多・・・

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主観と客観

主と客という概念は昔から日本にあったものではなく、ヨーロッパの文化を採り入れる際の輸入概念で訳語です。英語でいえばsubjectとobjectです。英文法ではそれぞれを主語、客語といいます。客語は目的語という訳の方が浸透しています。厳密には客語と目的語の定義は違いますが、専門家でもないかぎり区別は不要だと思います。 Subjectには多くの意味があり、日本語では主題、問題、題目、題材、画題、(写真・・・

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主観軽視の文化

日本では客観重視の文化が定着しています。逆に言えば主観軽視ともいえます。よくテレビのCMなどに「個人の感想です」といったテロップが小さな文字で書いてあることがあります。これは外国のCMではまず見られません。「個人の感想」なのは最初からわかっていますし、どうせ書くなら「あくまでも演出です」と書いてある方が正直な感じがします。グルメ番組でも出演者が「おいしい」というオーバージェスチャーでするコメントは・・・

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大学は失業対策?

あるアメリカ人から「日本の大学は若者の失業対策ではないか」という指摘を受けたことがありました。想像もしていなかったので、かなり驚きました。彼によれば、どの国でも失業対策は経済対策として重要で、若者の失業はとくに政治不安になりやすく、政府はかなり神経をとがらせているということです。日本の失業率はおおむねアメリカの半分ですが、その理由が日本の失業率隠しだというわけです。多くの国では、職のない若者は軍隊・・・

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穀雨

本日から二十四節気の穀雨に入ります。「穀物を運んでくれる春の雨」の意味です。春ももう終わりになり、もうすぐ初夏になり、葉の緑が目に映る季節ですが、雨もよく降る季節です。その雨も春雨のような細かな雨から、梅雨のような本降りになる雨の間の何とも表現できない柔らかさをもった雨が穀雨です。この雨が降ると、農業では田植えの準備をするようになります。 七十二候は次のようになっています。 初候:葭始生(あしはじ・・・

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テストと点数

30年程前になりますが、北欧の教育関係者と討論する機会がありました。その時、驚いたのが北欧ではテストをしたり、点数化することは滅多にない、ということでした。日本では日常的ですし、テストをして採点して点数化することは当たり前です。採点は教師にとって負担の大きい作業ですが、点数化なしに成績をつけることはできませんし、テストは必要なもの、と認識しているのが日本の教師です。日本だけでなく、アメリカも同じで・・・

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