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宗教と階級

キリスト教では「神の下の平等」ということになっています。しかし実際には、聖職者にも階級があります。カトリックではそれが顕著で、一番上に法王がいて、枢機卿や大司教などの高位の聖職者がいて、選挙によって選ぶシステムになっています。大司教の下に司教の下に司祭、助祭がいて、さらに副助祭、侍祭(じさい)、祓魔師(ふつまし)、続師、守門(しゅもん)とかなり複雑な階級制度になっています。それに対抗したプロテスタ・・・

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王権神授説

宗教と政治の分離、いわゆる政教分離は理想論であり、現実は恒久平和と同じで題目に過ぎません。学校で習ったはずですが、一応復習します。王権神授説は中世ヨーロッパを中心に広まった政治思想で、王や皇帝の権威は神によって授けられたものであり、その権力は絶対的で不可侵であるとする考え方です。この思想は、王制や専制君主制の正当化に用いられました。王権神授説の起源は、ローマ帝国時代に遡ります。4世紀にキリスト教が・・・

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宗教指導者と権威

宗教指導者は仏教だと僧ということになりますが、キリスト教だと司祭とか神父とか牧師のような呼び名があり、ユダヤ教やイスラム教だと師という呼び名になっています。日本の神道では神官で、この呼び名が古代エジプトなど、神に仕えると人の呼び名になっています。なぜこういう呼び名があるかは後で考えるとして、ここでは、こういう人々には共通点があり、神または仏という絶対的存在と具体的存在である人間の間の存在であること・・・

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企業の栄枯盛衰と商標

最近、タッパーウエアの倒産が報道されました。タッパーといえば、密封できるプラスチック容器の代名詞でした。現在は百均でも買えるので、倒産もありえます。当初日本に入ってきた時は「タッパーパーティ」という商法で、ある家庭で近所の人を集めてパーティを開き、そこでのみ販売するという方式です。昔は広い家も多かったので、奥様方を集めて、こういうホームパーティをすることが、アメリカ式、最先端の文化でした。実際、ア・・・

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宗教と身振り

宗教は言語と深いつながりがありますが、身振りと言うか、所作が儀式などに多く採り入れれており、舞踊などまで含めると、不可分になっています。私たちが「手を合わせる」というのも宗教的所作ですが、ほとんど無意識に行動します。手を合わせる所作は仏教では普遍的ですが、キリスト教圏も祈りの所作としてすることがあります。キリスト教圏では、正教やカトリックでは「十字を切る」所作をしますが、彼らはほぼ無意識にします。・・・

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彼岸明け

「春分の日」と「秋分の日」を中日として前後3日間を含めた計7日間がお彼岸の期間です。彼岸明けも彼岸の期間内にあたりますので、お墓参りを行っていただいても問題ありません。大事なのは彼岸にこだわることよりも、きちんと故人を意識して偲び、思い出してあげて心を込めて供養することです。スケジュールが合わずにお彼岸期間内に、お墓参りをできなかった年もあると思います。本来であれば彼岸の時期にお墓参りを行うのが一・・・

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宗教の定義

宗教の起源を研究する上で、宗教とは何か、つまり宗教の定義が必要になります。ヒトの進化の過程でいつから宗教が始まったのかを決めるのは相当困難なようです。現在、いろいろ議論になっているのはネアンデルタール人やデニソワ人などの「旧人」とホモ・サピエンスのような「新人」の境界が言語や社会形成、宗教などの発生と関係があると考えられているそうです。新人になって、自分以外の死を認識し、埋葬のような行為をすると考・・・

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宗教の起源

宗教がいつからはじまったのか、という疑問はいろいろな人が回答をしています。まずシンプルなのが宗教者からの回答です。神様が世界と人間と創造されたのですから、その瞬間から、と言うことになります。それは神のみぞ知ることなので、そもそも問うことがナンセンスなのです。起源を問うという考えは、進化論を前提としなければなりませんし、進化論は反キリスト教的思想なので、以前は異端でしたし、今も反対する人もいます。学・・・

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Autumnal Equinox

Autumnal Equinoxは秋分の英語です。日本で秋分を知らない人はいないと思います。それは休日ということとお彼岸との関係でしょう。欧米では、秋分という現象は理科の時間に習いますが、休日ではなく、夏至のような特別な行事はありません。秋には、ハロウインとか感謝祭、オクトーバーフェスなどがあり、近年、日本でも盛んに導入され、イベント化していますから、ご存じの方も多いと思います。理科的な言い方をす・・・

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秋の社日

社日(しゃにち)は、雑節の一つで、産土神(生まれた土地の守護神)を祀る日です。春と秋にあり、春のものを春社(しゅんしゃ、はるしゃ)、秋のものを秋社(しゅうしゃ、あきしゃ)ともいいます。「社」とは土地の守護神、土の神を意味です。春分または秋分に最も近い戊(つちのえ)の日が社日となるのは「つち」との関りと考えられます。この日は産土神(うぶすなかみ)に参拝し、春には五穀の種を供えて豊作を祈願し、秋にはそ・・・

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宗教と経済

宗教は経済とも深く結びついています。宗教と言うと経済と離れている、経済とは世俗的なものだから、宗教は金とは縁がない、というのが嘘であることは誰にもわかっています。しかし一方で、金の欲、男女の愛欲はどの宗教でも、悪いものと位置づけられていて、その欲は人間に元から備わっているものだから、修行して、その欲から解放されることが必要だと考えています。例外的に欲は逃れられないものだから、開き直って肯定する、と・・・

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秋の彼岸の入り

9月19日が秋の彼岸の入りになります。お彼岸(ひがん)という行事にはなじみがあると思いますが、彼岸の意味はあまりよく知られていません。さらに彼岸の対語である、此岸(しがん)についてはクイズ並みの知識になっています。彼岸と此岸は仏教用語で、彼岸は文字通りに読めば「かの岸」であり、此岸は「この岸」です。「あちら岸」「こちら岸」ということです。そこから想像できるように、彼岸は「あの世」、此岸は「この世」・・・

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満月とフルムーン

昨日の9月17日が旧暦八月十五日で十五夜ですが、本当の満月は本日18日夜です。月の満ち欠けの周期は13.9日~15.6日と変動し、いつも15日とは限りません。そのため2024年の満月は9月18日が満月です。満月は英語だとfull moonですが、その意味は日本とはかなり違います。日本では「お月見」として、月を愛でる習慣があります。中国でも同様に月を愛でる習慣があり、唐の詩人王建は有名な詩(七言絶句・・・

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十五夜

今年は9月17日が旧暦八月十五日で、いわゆる十五夜にあたります。満月の夜が十五夜で、その二日前が十三夜、十六夜(いざよい)は十五夜の翌日ですが、日本人はどれだけ満月が好きなのだと思います。満月は望月(もちづき)ともいい、和歌にもいろいろ織り込まれていますが、望月は朔日(ついたち)とセットであり、月初めと月終わりが新月で、月の真ん中が望月という、月の運行を基準とした時の流れの折り返しになっています。・・・

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敬老の日

今年は9月16日が「敬老の日」の祝日です。本来は9月15日ですが、2003年から9月の第3月曜日となりました。他の変更された祝日同様、連休を増やす政策の1つです。そのせいか、最近の祝日は意義を感じることはほとんどなく、単なる連休という意味になってきました。昔は日曜日だけが休日で、土曜日は半ドン、休みは週の中でとびとびでした。それだけ連休は貴重だったのですが、観光政策のせいか、連休がやたら増えて、結・・・

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不立文字と宗教の歴史

宗教は言語に深い相互関係があることは明確ですが、一方で、その関係を離脱しようという思想もあります。禅宗では「不立文字、教外別伝、直指人心、見性成仏」といい、経典の言葉から離れて、ひたすら坐禅することによって釈尊の悟りを直接体験する、という禅の根本を示す表現として知られています。いわば言語によらず、実体験により悟るという考えです。体験による悟りは禅宗だけでなく、また座禅だけでなく、いろいろな修行があ・・・

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宗教と言語

宗教は言語と不可分です。とくに聖書を有する宗派では文書が最優先の聖なるものです。世界の大半の占める、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教ではそれぞれに聖書があり、その文言が宗教儀式や日常生活も支配しています。仏教やヒンディ教においても、宗祖や中興の祖の言説は文章化されて「経本」となっており、同じく儀式や生活を支配しています。ユダヤ教やキリスト教においては、「神のことば」が普遍的真理であり、絶対的論理と・・・

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宗教と政治

日本では「政教分離」ということで、政治と宗教は分離することになっていますが、このことを国民がどの程度、理解しているか、疑問です。実は世界的にも統一的な見解はなく、国家により、フランスなどに見られる国家による一切の宗教的活動を禁止する厳格な分離(分離型)もあれば。国家が平等に宗教を扱えばよいとする英国などに見られる緩やかな分離(融合型)などに分かれています。また同盟型と呼ばれる、国家と教会は独立して・・・

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宗教と習慣

日常的な習慣の中に宗教が深く入りこんでいるのが普通です。おみくじやご朱印などはその典型ですが、本人は宗教であることをほぼ意識していないことが多いのです。宗教行事かどうかは購入した側には意味をもちませんが、売った側には大問題です。それは税金がかかるかどうか、だからです。よく知られているように宗教法人は無税とされていますが、それは宗教行事に限ってです。宗教法人といえども、利益事業を行って利益があれば課・・・

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宗教と戦争

9.11はアメリカ人にとって、忘れられない日となっています。パールハーバー以来、初めてアメリカの国土が攻撃された、という意味です。アメリカは他国を攻撃したことは数限りなくあるのに、自国が攻撃されるとヒステリックなほど燃え上がる、という、ある意味、自分勝手な国民性がよく指摘されます。2001年9月11日に起きた「同時多発テロ事件」はその後、アフガニスタン紛争へと発展し、アメリカが支持するアフガニスタ・・・

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