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商品としての自然
商品、というと、お店で売っている物、という理解が多いと思いますが、実際には目に見える物でないものも多く売られています。水道料金、電気料金、電話代なども買っているわけですから、商品です。実際、これらの目に見えない物にも消費税がかかっていますから、商品といえるわけです。 その他にも抽象的な概念としての商品もあります。たとえば観光です。観光そのものは売り買いの対象ではないのですが、そのための交通費、宿泊・・・
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成人教育3
成人教育を日本で生涯教育と言い換えたのには何か理由がありそうですが、おそらくは諸外国と比べて概念が違うと思ったからでしょう。 まず多くに国において、識字教育という問題があります。日本は識字率が高い国で、その理由は移民が異常に少ないことにあります。識字率が低いのは主として貧困と移民が原因です。学校に通えない子供が多い国では必然的に識字率が下がります。また移民が多い国では、その国の言語の文字が読めない・・・
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成人教育2
成人教育の必要性は日本政府が独自に発想したものではなく、実は国連などの国際機関からの勧告によるものです。日本ではリスキリングと言い換えられていますが、本来はリカレント教育といわれているものです。リカレント教育とは、義務教育や基礎教育を終えて社会人となっても、スキルや能力向上、新しいキャリアの選択などの人生の再設計を行い教育機関に戻って学ぶことができる教育システムを指します。これは1970年代に経済・・・
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成人教育
成人教育adult educationについて、日本はかなり遅れています。アダルトというとアダルトビデオに見られるように、性的な意味が強くなってきているせいか、アダルト・エデュケーションという表現自体、日本ではほとんどみません。あれほどカタカタ好きの官僚にしては珍しい現象です。成人教育は生涯学習という表現に変えられています。文部科学省が定めている生涯学習とは「大人になっても学習を通じて自己の人格を・・・
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理想と現実のギャップ
理想と現実には大きな差があることは誰でも知っています。しかし案外理解されていません。いわゆる理想論を唱える人はそれだけに終わることが多く、現実化しようと努力する人は稀有です。机上論の人が多いのです。理想論を構築するのは意外に簡単で、特定の思想をもてば、その思想に沿うような抽象的な理念を思えばよいわけです。善悪の判断を別にすれば、戦争のない世界、人々が互いに信じあう世界、のような理念は誰も反対しませ・・・
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イメージと実在のギャップ
日本人が欧米の理念を導入する場合、理想としてイメージして展開することが多く、実態を把握していないことが往々にして見られます。 たとえばバイリンガル教育ですが、アメリカの現場を調査した人は稀有だと思われます。多くの紹介者は本で読んだり、アメリカに行っても大学の講義とか、教育センターの役人にたずねる程度の調査をしたケースがよく見られます。英語の問題もあるのでしょうが、現場の学校に出向いても、視察するだ・・・
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漫画とマナー
最近、インバウンドが激増して、外国から多くの観光客がやってきますが、彼らの目的は風景は2番目であることが多く、リピーターになればなるほど、日本の伝統文化や、人の優しさ、マナーの良さを高く評価しています。またマンガは世界を席巻しており、子供の頃、テレビで見た漫画の聖地を巡ったり、フィギュアーを買い集めたり、マニアックな旅行者も増えています。 この2つの観光の目玉である漫画とマナーの共通点は、どちらも・・・
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知育・徳育・体育
少し前まで知育・徳育・体育という三育が重要ということがいわれてきました。とくに根拠もなく戦前の古い教育だと思う人もあるようですが、実際には、三育の思想はイギリス発祥です。ハーバート=スペンサー(1820~1903)が1860年の論文『Education; Intellectual, Moral, and Physical』の中で提唱した概念です。日本語訳が知育・徳育・体育です。 戦前の思想というこ・・・
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ナチュラルアプローチは同化主義
バイリンガル教育はアメリカの他民族に対する公用語教育です。時々誤解されるのですが、アメリカ国内で英語なしに教育を受けることができる、ということではありません。それではモノリンガル教育になってしまいます。二言語とは英語とそれ以外の言語、という前提を忘れてはならないのです。ただ誤解される理由の1つが、アメリカにおける同化主義と多文化主義という思想の対立にあります。「アメリカは人種のるつぼ」ということを・・・
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バイリンガル教育
日本で誤解されているものの1つがバイリンガル教育です。二言語教育と聞いてもピンと来ない人がほとんどだと思います。日本でバイリンガル教育を唱える人は聴覚障害児教育において手話を導入しようと主張する人々です。本家ともいうべきアメリカのバイリンガル教育はアメリカ国内に英語の話せない国民が多く存在し、その児童も含めて、英語をどのように習得させるか、という目的で考えられたものです。その対象は移民の児童で、英・・・
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ホイスコーレ
日本が手本にしたがる北欧の制度ですが、福祉について言及する人が多い割に、その基盤となっている教育制度はあまり知られていません。その1つがホイスコーレです。日本にもその紹介機関である一般社団法人IFASがわかりやすい解説をしていますので、そのホームページを引用しつつご紹介します。「フォルケホイスコーレとは、北欧独自の教育機関です。フォルケホイスコーレの特徴は、試験や成績が一切ないこと、民主主義的思考・・・
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コミュニティカレッジ
アメリカ独特の制度にコミュニティカレッジというのがあります。カナダにもあるようですが、アメリカの制度を模倣したものです。コミュニティというのは日本では誤解されている語の1つですが、ここでは地域コミュニティの意味です。コミュニティカレッジは郡や市などが一般市民向けに開設している公立の短大で、入学基準は緩く、費用も安いので、誰でも通える学校です。若い学生は少なく、学生の多くは社会人か一旦休職している人・・・
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アメリカのハイスクール
アメリカのハイスクールの様子を描いた映画をご覧になったこともあると思います。日本の高校とかなり違う雰囲気を感じられたと思います。根本的な違いはアメリカが自由服であるのに対し、日本では制服がほとんどです。そしてハイスクールの方がなんとなく大人っぽい雰囲気です。体格のせいもあるかもしれませんが、髪型や化粧などアメリカの子供は早くから大人っぽい感じになります。両者の違いは文化の違いが反映していますが、行・・・
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アメリカの入学試験
アメリカそしてヨーロッパの国々では、基本的に入学試験という制度がありません。むろん希望すれば誰でも入れるという訳ではなく、たとえば大学入試であれば、高校卒業資格のようなものが必要です。日本のセンター試験に似た制度で、全米統一ではありませんが、州ではほぼ統一された試験ですが、日本のような一発勝負ではなく、平常点などが基盤になっているところがほとんどです。アメリカでも人気のある大学では入学にも競争があ・・・
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アメリカの入学と卒業
アメリカの大学にも入学試験がありますが、日本とはまったく異なります。アメリカだけでなくヨーロッパの国々やアラブ圏、アフリカ圏、アジア圏や南米など、世界のほとんどの国と異なっています。入試が過酷なのは日本、韓国、中国など東アジアの一部だけです。なぜ入試が過酷かという理由は簡単で、需要(入学希望者)と供給(定員=合格者)のバランスが需要に偏っているからです。日本でも戦前の入試はそれほど過酷ではなく、過・・・
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アメリカの夏休み
アメリカの学校は小学校から大学まで、概ね5月中に学年が終了します。州ごとに違うので日本のように一律になっていません。大学は概ね5月15日が卒業式だったところが多く、翌日から夏休みになります。夏休みといっても、その期間に夏季学期があり、講義に出る学生もいます。またこの時期だけ、他の大学の夏季学期に参加して単位をとることもあります。夏は暑い南部を避けて北部や山岳地域の大学に行ったりします。日本では他大・・・
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接合のさまざまな形態
物を混ぜ合わせるのが混合なのに対して、混ぜ合わせるのではなく、ただくっつけて1つにすることもあります。これを付合というのですが、あまりなじみのない表現で、接合の方が一般的です。混合では1つになって元に戻すのは面倒なのですが、接合は物の形は元のままなので、簡単にはがして元に戻すことができます。役所や政治などの作業に突合(とつごう)というのがよく行われます。ある書類と書類を突き合わせて比較することをい・・・
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混合のさまざまな形態
混合とはある物とある物を混ぜ合わせることですが、その混ぜ合わせ方に違いがあります。 たとえば英語でblendingという場合、異なる成分または物質を組み合わせて均一な混合物を作成することで、そのプロセスも含みます。たとえば色を混ぜ合わせて新しい色合いや色相を作成する場合などですが、コーヒー豆などを混ぜ合わせてコーヒーを淹れることも示します。 似たような混ぜ合わせ方ですが、mixingとは、均質な混・・・
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ナチュラル・アプローチ
語学の教育法の1つとして直接法direct methodを以前にご紹介しました。近年、あちらこちらでナチュラル・アプローチという方法が紹介されるようになりました。自然接近法というネーミングがよいせいか、好感をもって受け入れられているようですが、誤解と言うか拡大解釈もなされているようです。そもそもナチュラル・アプローチは直接法の発展形ということをどのくらい理解されているのか疑問です。なにが「自然」か・・・
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一般意味論 5
S. I. ハヤカワは「地図と現地」という概念の他にpurr wordsと snarl wordsという彼独自の用語を導入しています。どちらも馴染みの薄い英単語ですが、purrは猫がゴロゴロと喉を鳴らすことで、 snarlは犬が歯をむき出してうなることです。ハヤカワはpurr wordsを好きなものへの反応、反対に嫌いなものへの反応をsnarl wordsと呼びました。具体的には社会的な現象に対す・・・
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