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日本の翻訳の歴史 2
翻訳に必要なツールは語彙の対照表と文法書です。まず語彙について考えます。 日本の翻訳が盛んになったのは明治時代です。一番有名な翻訳家は福沢諭吉でしょう。彼が翻訳した訳語は今では、訳語と思われず、日本に前からあったかのような誤解をもたれているほどです。福沢訳のポイントは漢語に訳したことです。当時のインテリ層はすべて漢籍が読め、漢語の知識がありましたから、訳語もすぐに使いこなせたわけです。現在でも英語・・・
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日本の翻訳の歴史 1
通訳の歴史も西洋と日本ではかなり事情が違いますが、翻訳の歴史もかなり違います。 日本における翻訳は西暦284年ではないかと考えられています。日本に初めて漢字が取り入れられたのが284年であるとされているそうです。しかし日本人が漢字に最初に出会った時期はもっと古く、金印(福岡県志賀島出土)や銅銭(長崎県シゲノダン遺跡出土)などから、1世紀ごろだと推定されています。今は日本語の一部として使われている漢・・・
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立冬
11月8日は二十四節気の1つ立冬です。立冬は特定の日ではなく、11月21日まで続きます。その後は小雪になります。二十四節気というのはすべて期間です。テレビの天気予報でも二十四節気の紹介がよくありますが、期間という解説は少ないので、あるいは気象予報士のお姉さん方もよく知らないのかもしれませんね。どなたも「暦の上では立冬ですが、まだまだ暑い日がありますね」とおっしゃることでしょう。11月21日まで立冬・・・
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通訳の歴史
通訳と翻訳は完全に異なるものですが、何となく外国語の訳という感じに理解されているせいか、誤解している人もいます。「英語ができる」というと通訳もできる、と思っている人は多いのではないでしょうか。 通訳は話し言葉の訳をする作業、翻訳は書き言葉の訳の作業であり、話し言葉と書き言葉の違いが大きいと訳す作業も困難です。もう1つ大きな違いは、何度も繰り返しているように、話し言葉は揮発性情報であり、書き言葉は不・・・
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翻訳の歴史
通訳の歴史も西洋と日本ではかなり事情が違いますが、翻訳の歴史もかなり違います。西洋でも記録の翻訳は昔からありました。有名なのは大英博物館にあるロゼッタ・ストーンは王の業績を称えた碑文で古代エジプト語の神聖文字(ヒエログリフ)と民衆文字(デモティック)、ギリシア文字の、3種類の文字が刻まれています。同一の文章が3種類の文字で記述されていると早くから推測され、1822年、ジャン=フランソワ・シャンポリ・・・
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西洋の通訳と日本の通訳の違い
通訳の歴史は古いです。ヨーロッパは民族戦争の歴史といっても過言でないほど、民族同士の争いがあり、占領したり、占領されたりの繰り返しだったといえます。民族は言語や文化、習慣が違いますから、支配者は被支配者を統治するに当たり、いろいろな規則を押し付けるわけですが、双方に文字文化が確立していれば、文書で公布という方法ができます。しかしそれは近代のことで、ヨーロッパを最初に広範に支配したローマ帝国でも、公・・・
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通訳と翻訳
通訳と翻訳は完全に異なるものですが、何となく外国語の訳という感じに理解されているせいか、誤解している人もいます。「英語ができる」というと通訳もできる、と思っている人は多いのではないでしょうか。 通訳は話し言葉の訳をする作業、翻訳は書き言葉の訳の作業であり、話し言葉と書き言葉の違いが大きいと訳す作業も困難です。もう1つ大きな違いは、何度も繰り返しているように、話し言葉は揮発性情報であり、書き言葉は不・・・
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文化の日
11月3日は文化の日です。祝日なのはわかりますが、イマイチ、ピンと来ない気がします。文化と言われても、あまりに抽象的で、何をどうしたらいいのが分かりにくいのです。こういう曖昧な表現でごまかすのが日本の文化だと言われればそれまですが。 本来は日本国憲法が公布されたのが1946年同日であることから、祝日法に定められたのだそうです。日本国憲法が「日本国憲法が平和と文化を重視」していることから、という説明・・・
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書き言葉は大切 2
最近の表現ですが、「打ち言葉」というのがあります。まだ定着した表現ではありませんが、話し言葉と書き言葉の中間というか、混ざった文体という意味です。スマートフォンの普及とX(旧twitter)の中で使われる特殊な短縮形の表現を指しています。パソコンの時代から、英語圏では、e-mailで特殊な短縮表現が使われるようになりました。英語圏ではmailには手紙と言う意味もあるので、e-mailに対し、普通の・・・
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書き言葉は大切 1
最近の英語教育は英会話つまり話し言葉に中心があります。それは海外旅行が普及して日本人が海外に行く機会が増えたこと、そしてインバウンドと称する観光政策で日本に外国人がやってくるようになり、会話の機会が増えたことが原因だと思われます。実際には旅行に関わる会話は簡単なものなので、長く学習する必要もなく、現場での経験ですぐに習得していきます。学校では英会話を習わないか、習っても現場で役立つようなものでない・・・
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日本英語が高度なワケ 2
日本で英語の書き言葉が中心になったのは、最近のことではなく、いわば昔からの伝統です。日本の文化人は古代から、先進国であった古代中国からの文献を読んだり、出かけていって学んだりしていました。遭難して偶然に現地にたどり着いた漁師などを除けば、日本からの留学生や遣隋使、遣唐使は事前に漢文を十分学習していました。そして優秀な人だけが派遣されたのですから、筆談なら十分できたはずです。しかも古代中国は王朝が変・・・
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日本英語が高度なワケ 1
外国の大学に行くと、日本人留学生の書く英語が高度であることに驚いている、という話をよく聞きます。普段、教室ではもの静かにじっと講義を聞いているだけで、理解したのかどうかもわからず、討論になると質問もなく、議論には参加しないので、やはり理解できていなかったのだと思ったら、レポートの内容はしっかりしている、というのが共通の話です。これは日本に来た外国人教師も同じことをいいます。中には「あんなに立派な英・・・
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日本英語の問題点はカタカナ表記
日本語の音韻は普段、意識しませんし、五十音を見ているかぎり、規則的な配列に思えてきます。しかし英文字で表記してみると、意外に不規則であることがわかりました。日本英語の音韻は日本語の音韻を若干変化させただけのもので、カタカナで書いて、日本語の音韻で発音しています。英語の文字を読みつつ、わざわざカタカナの音に変換して読んでいるわけです。最初から英語を英語の音韻として習得すれば、こんな必要はないのですが・・・
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日本語の音韻のアルファベット表記 3
英語教育のおかげで、yi,ye,wi,weも発音するようになりました。英語のyet, we, wentなどは割と簡単ですが、yieldは多少難しいかもしれません。しかしヤ行のyiをイメージすると少し楽にできるようになるかもしれません。カタカナで書くとイィです。ワ行のwi,weはウィ、ウェのように表記しているので簡単なのかもしれません。 さてshですが、sha,shu,she,shoのようにshiが・・・
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日本語の音韻のアルファベット表記 2
タ行の続きです。ツをtsuと表記する時、ヘボン先生はかなり悩まれたのではないでしょうか。というのも英語にはtsから始まる単語はありません。Catsのように語尾にしか来ない子音なのです。英語の祖先ともいえる古ドイツ語にはあったものが、フランス語やノルマン語の影響を受けて変化するなかで、消滅していきました。 日本語でも、ンが語頭に来ることはありません。英語でもnが子音として語頭に来ることはないのですが・・・
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日本語の音韻のアルファベット表記 1
日本語の音韻、つまり五十音をカタカナでなくアルファベットで書いてみると、おもしろいことがわかります。いわゆるローマ字表記ですが、ローマ字には2種類あり、ヘボン式と訓令式があります。ヘボン式というのは幕末の日本にやってきたアメリカ人宣教師が和英辞典を作ったことに始まります。ヘボンというのは日本人がヘボン先生と呼んだことによりますが、正式名はHepburnです。オードリー・ヘップバーンと同じ苗字です。・・・
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日本語の音韻と英語の音韻の対応 2
日本英語を世界に認めさせるという思想は言語ナショナリズムではありますが、アメリカ本位のグローバル・スタンダードに従わねばならぬ、という必要もないかもしれません。実際、世界の国々では英語教育をしていますが、「通用すればよい」という実利主義で、アメリカ英語のまま、と考えている国は少ないです。というより自然にその国の母語と英語が交じり合っていきます。その国なりのピジン(混淆語)が自然に出来上がっていくわ・・・
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日本語の音韻と英語の音韻の対応
日本語の母音が英語の母音にどう対応しているか、という話は本当に面倒です。専門家でもないかぎり不要な知識と思います。よくいう「ネイティブ並みの発音」ができるためには、まず英語の母音と子音が発音できるような訓練が要ります。これにはある程度の才能と努力が要るので、向き不向きがあります。普通はそれこそ「浴びるように」英語を聞いて、「幼児が言語学習するように」自然に音韻ができるまで訓練します。その訓練の結果・・・
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