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語呂合わせ 2
語呂合わせは記憶に残りやすいので、政治的なプロパガンダにも多用されます。時にはそれが行き過ぎて誤用になることもあります。 たとえば、最近、ダイバーシティという用語が頻繁に出てきます。これはdiversity(多様性)に都市cityを混ぜ合わせて、英語ならdiver-cityとなるので、誤用のリスクはありませんが、日本語では混乱が起きます。日本語でダイバーといえば、潜水士ですから、ダイバー・シティと・・・
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語呂合わせ 1
日本語は同音異義語が多いので、語呂合わせで遊ぶ、ことば遊びが盛んです。同じ語呂合わせでも職場で中年男性が言うとオヤジギャグとなり、文学では韻を踏む、といわれ、歌にするとラップといわれる、価値観が変化する言語現象です。CMでは語呂合わせが頻繁であり、商品名などにもよく使われる言語技法です。 語呂合わせには肯定的な内容の場合と、否定的な内容があることはあまり分類されておらず、おもしろさだけが強調される・・・
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「なぜ」を問うてみよう 2
Because it’s there.というのは有名な表現で、エベレストに最初に登頂したジョージ・マロリーの言葉です。日本では「そこに山があるからだ」と訳されていて、itは山と訳されて広がっていますが、昔からこの訳には議論がありました。しかしインパクトのある表現なので、「なぜ」と問われて説明がむずかしくなる時の便利な回答として重宝されてきました。この表現のitはエベレストのことなので、エベレストと・・・
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商品としての言語4 商品化された宗教
宗教と商品化は無縁のようなイメージですが、実際に日本の神社やお寺にいくと、たくさんの商品に出会います。御祈祷料やお布施は宗教行事の謝礼ですから、商品ではなく、実際に課税対象ではありません。しかし、お守りやキーホルダー、お線香などは値段がついており、販売されているので商品です。最近流行のご朱印帳は商品なのか、宗教物なのか、境界が曖昧です。さらに神社やお寺には門前町があり、そこではお土産や食べ物が普通・・・
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商品としての言語3 商品化された英語
日本は「アメリカの植民地」となってしまったせいか、アメリカ英語しか商品化されておらず、学校教育でもアメリカ英語のみが「公用語」化しています。しかし、英語を国語としている国は日本人が想像しているよりはるかに多く、有名な所としては、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、フィリピン、インドなどが、日本人がよく訪れる国なので、接する機会もあります。 自分が習ったアメリカ英語とは、発音だけでなく、・・・
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商品としての言語2 日本国内の言語
国語といえば日本語のことですが、日本という国の中には日本語以外の言語も存在しています。「日本は単一民族、単一言語の国」というのは現実を見ていない理念にすぎません。現在はアイヌと呼ばれている民族がいますが、昔から北方諸民族が日本の中に住んでいたことは事実ですし、多くの外国人がやってきて、日本に住んだ人がいます。古くは朝鮮半島やシナ大陸、そして南アジアからの人もいました。日本人のルーツは今も学問の世界・・・
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商品としての言語1 英語など
自然や歴史と同じく、目に見えないため、商品とは考えないのですが、実際には売り買いの対象になっているものはたくさんあります。その1つが言語です。 言語が商品、というと違和感を覚える日本人が多いと思います。言霊(ことだま)という思想があるように、ことばは魂であって、超自然的な力があるので、商品ではない、と考えがちです。そこでまず比較的わかりやすい英語の例を考えてみます。日本でも、英語教育は盛んですが、・・・
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ナチュラルアプローチは同化主義
バイリンガル教育はアメリカの他民族に対する公用語教育です。時々誤解されるのですが、アメリカ国内で英語なしに教育を受けることができる、ということではありません。それではモノリンガル教育になってしまいます。二言語とは英語とそれ以外の言語、という前提を忘れてはならないのです。ただ誤解される理由の1つが、アメリカにおける同化主義と多文化主義という思想の対立にあります。「アメリカは人種のるつぼ」ということを・・・
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バイリンガル教育
日本で誤解されているものの1つがバイリンガル教育です。二言語教育と聞いてもピンと来ない人がほとんどだと思います。日本でバイリンガル教育を唱える人は聴覚障害児教育において手話を導入しようと主張する人々です。本家ともいうべきアメリカのバイリンガル教育はアメリカ国内に英語の話せない国民が多く存在し、その児童も含めて、英語をどのように習得させるか、という目的で考えられたものです。その対象は移民の児童で、英・・・
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混合のさまざまな形態
混合とはある物とある物を混ぜ合わせることですが、その混ぜ合わせ方に違いがあります。 たとえば英語でblendingという場合、異なる成分または物質を組み合わせて均一な混合物を作成することで、そのプロセスも含みます。たとえば色を混ぜ合わせて新しい色合いや色相を作成する場合などですが、コーヒー豆などを混ぜ合わせてコーヒーを淹れることも示します。 似たような混ぜ合わせ方ですが、mixingとは、均質な混・・・
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ナチュラル・アプローチ
語学の教育法の1つとして直接法direct methodを以前にご紹介しました。近年、あちらこちらでナチュラル・アプローチという方法が紹介されるようになりました。自然接近法というネーミングがよいせいか、好感をもって受け入れられているようですが、誤解と言うか拡大解釈もなされているようです。そもそもナチュラル・アプローチは直接法の発展形ということをどのくらい理解されているのか疑問です。なにが「自然」か・・・
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言語と宗教と政治の関係
日本人が英語を学びたい、という動機はほぼ経済的理由でしょう。日本が海外で日本語を教える動機も同じだろうと思います。しかし外国が自国語を広めようとする動機が経済だけとはかぎりません。むしろ政治的動機とか宗教的動機の方が大きい場合が多いのです。安土桃山時代以降に日本にやってきた外国人はポルトガル人、スペイン人の宣教師であり、キリスト教の普及が最大の目的でした。事実、キリシタンの増加は社会変革にもつなが・・・
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直接法の語学
外国語教育の最も単純な方法が直接法direct methodと呼ばれている方法です。名前はいかめしいのですが、実際に一番よく使われている方法です。たとえば、外国人に、ドラ焼きを見せながら「どらやき」と教える方法です。目の前に現物があるので、一番印象に残りやすいのです。語学というと、教室で習うもの、という固定観念が強いのですが、これも立派な語学です。一緒に料理をしながら、ひとつひとつ名前を教えてもら・・・
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日本語教育と国語教育
日本語教育は日本で仕事をしようとする人に対して行うことが最も多いと思われがちです。しかし実際には、日本国内における日本語教育実施機関・施設等で学ぶ日本語学習者数は、2015年(平成27年)11月現在、19万人なのに対し、世界全体の日本語学習者数は同年現在で約365万人となっていて、約20倍です。順位としては1位中華人民共和国953,283人、2位インドネシア745,125人、3位大韓民国556,2・・・
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言語接触と混淆語
日常生活において、いろいろな形の言語接触があります。小さな違いでいえば、普段の生活は誰もが自分のことば(個人方言)を使っていますが、テレビの言語はいわゆる標準語であったり、関西弁であったりしますから、方言同士の言語接触ということになります。旅にでれば、必ずその地方の方言と接触します。日本国内ではこの程度の違いが日常的ですが、諸外国では民族の違う人同士の接触が日常的なので、異言語の言語接触が起こりま・・・
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併用と兼用
よく似た概念のため、時々誤解されることがありますが、内容を理解しておくと正確に相手に伝わる語彙群があります。その1つが併用と兼用です。併用の例としては、電動自転車を思い浮かべていただくとわかりやすいと思います。坂道などでは人力と電動モーターが「併用」されます。一方、兼用の例としては、最近の傘には雨の時に雨傘、晴れた日は日傘と「兼用」できます。併用も兼用も2つのものを利用することは共通ですが、「使い・・・
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目標言語の設定
中間言語の存在を肯定し、学習者に見合った中間言語を目標言語に設定する、という論理は簡単そうでいて、実はかなりの経験と知識を要する技術です。そのための基本知識として、まず目標言語とは何かを考えなくてはなりません。よくある間違いに、母語話者の言語を目標とする設定です。いわゆるネイティブ崇拝論です。当然のことですが、母語話者は自分がどのような過程を経て、その言語を学習したのかわかっていません。「自然に」・・・
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中間言語を認める
英語教育の世界では、よく「中間言語」という考え方が用いられます。この考え方の基本として、まず学習目標である言語を「目標言語」とし、その目標に達するまでの中間段階にある状態を中間言語とするのです。かなり漠然とした定義なので、どこからどこまでが中間なのか、いつも議論になります。極論をすれば、1単語でも覚えたら中間なのか、目標言語にかなり近づいていないといけないのか、その近づいたと判断する判断材料と判断・・・
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有標と無標
英語のmarkedという概念は、日本でも普通に使われているのですが、訳語は「印のある、記号のついた、著しい、目立つ、明白な、注意されている、跡をつけて、有標の」となっています。これらの訳を眺めて、どういう概念なのか、なかなかわかりにくいと思います。「注目されている」というのが一番、英語のニュアンスに近いと思っています。たとえば交通の信号機を思い浮かべてください。普通は赤、黄、緑の3色で、どのランプ・・・
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公然 overt
英語としては一般的な表現ですが、日本人は英語でovertという表現を使う人は稀です。発音の問題があるのかもしれませんし、overと似ているので誤解されやすい、ということもあるのかもしれません。逆にいえば、聞き取り間違いがあるのかもしれません。「公然と、あからさまな、あらわな、明示的」と訳されています。抽象的な概念ですので、実際の英語表現を見てみましょう。表現の例としては、an overt act(・・・
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