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「なぜ」を問うてみよう 4
日本人は「なぜ?」を問うことが少ない、といわれるのですが、少ない、というより、次々にたたみかけて質問することが少ないのだと思われます。「なぜ?」と訊いて、「〇〇だから」と答えられると、それで満足してしまったり、諦めてしまう性質があるのだろうと思われます。現実には、それほど単純なことで済むことはほぼなく、複雑な原因や要因があり、それらが絡み合っているのですが、日本の文化では、深く追求しないのが美であ・・・
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甲子仏滅の日
本日は干支の甲子(きのえね)という60日周期の第1日目です。とくにめでたいということではないと思われるかもしれませんが、この日は、七福神の一つである大黒天の縁日にあたり、大黒天を祀っている寺社では甲子祭が開かれます。大黒天は、金運、商売繁盛、縁結びなどのご利益があるので、参拝してお願いごとをすれば、夢が叶う可能性大です。ご近所の大黒天が祀られているお寺があれば、ご参詣するのもよいでしょう。甲子の日・・・
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「なぜ」を問うてみよう 3
「なぜ」という質問は哲学的な存在論のような高尚な疑問もありますが、素朴な疑問であることも多いのです。とくに子どもは大人ならもたない疑問をもつことがしばしばあります。たとえば「どうしてお腹がへるの?」という疑問があります。こういう内容の歌がありますが、その結論は「かあちゃん、お腹と背中がくっつくぞ」というオチになっています。つまり空腹の原因やメカニズムを知りたいのではなく、お腹がすいた、ということを・・・
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「なぜ」を問うてみよう 2
Because it’s there.というのは有名な表現で、エベレストに最初に登頂したジョージ・マロリーの言葉です。日本では「そこに山があるからだ」と訳されていて、itは山と訳されて広がっていますが、昔からこの訳には議論がありました。しかしインパクトのある表現なので、「なぜ」と問われて説明がむずかしくなる時の便利な回答として重宝されてきました。この表現のitはエベレストのことなので、エベレストと・・・
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「なぜ」を問うてみよう 1
欧米人、とくにアメリカ人と会話していると、頻繁にWhy?を訊かれます。ある芸人のネタにWhy Japanese people …というのがありますが、なぜこういう質問が出るかというと、質問者は自分が納得するための説明を求めているからです。日本人が「なぜ」を問う場合、理由とか動機を訊くことが多いと思います。ある意味、単純な疑問であって、それで納得するためではないと思います。結果的に納得することはあっ・・・
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3度目の庚申
本日は今年、3度目の庚申です。庚申という道教の習慣は平安時代に貴族の間で流行り、一種のもの忌みのような感じの行事でした。しかし、江戸時代に庶民に広がるにつれ、宗教的な色合いが減り、徹夜行事として、楽しみの1つになっていったようです。昔は、それほど娯楽が多くなく、年に数回の祭りや正月、盂蘭盆会の他は、縁日とか二十四節気の行事のたびに、集まって食事をすることが娯楽でした。結婚式や葬式も大きな行事でした・・・
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商品化とは何か
商品化されたものを概観すると、要するに換金ということに尽きます。商品化というのは、それまで売買の対象でなかったものを、金で売買するようにする、ということになります。その典型例が労働です。日本では、少し前まで、労働は金銭には代えがたいものとする考えがありました。それは今でも「勤労感謝の日」というのがあることからもわかります。 日本の伝統では、使い古して捨てたものにも、供養して感謝する、という習慣があ・・・
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商品としての言語6 商品化されていないアイデアや思想
労働の一部が完全に商品化されていない一方で、同じ抽象的な行為としての宗教が意外に商品化されている現実があります。商品が定価として販売されるようになったのは、まだ最近のことです。経済的には商品の値段は需要と供給のバランスで決まるので、物価が上昇したり下降したりするわけです。定価というのは恒久的なものでなく、瞬時の受給関係で決まっているものです。価格が変動的であることは誰もが知っており、安いものを求め・・・
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商品としての言語5 商品化された労働
労働が時給に換算されるのは、今では当たり前のことで、政府や自治体も最低賃金を時給に置いています。また家事を時給に換算したり、あらゆる仕事を時給に換算しようという観念が一般化しています。しかし違和感を抱く人も多いと思います。実際、商売をしている人や農業、漁業などの生産者、あるいは政治家の労働が時給に換算されることはありません。また家事をする女性の労働を時給換算してみると、家事を商品として販売している・・・
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夏至
夏至というと、言葉だけみると、夏の真っ盛りという感じですが、実際には理科の時間に習ったように、日差しが一番長い日ということです。夏至は6月に来るので、日本人の感覚だと真夏は7月、8月ですから、夏至の意味は薄いのかもしれません。しかし、ヨーロッパでは昔から夏至は大切な日で夏至祭が今も盛大に行われます。とくに北欧では、太陽が長く照る夏は快適な日々であり、楽しい期間ですから、そのピークである夏至は暦の月・・・
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商品としての言語4 商品化された宗教
宗教と商品化は無縁のようなイメージですが、実際に日本の神社やお寺にいくと、たくさんの商品に出会います。御祈祷料やお布施は宗教行事の謝礼ですから、商品ではなく、実際に課税対象ではありません。しかし、お守りやキーホルダー、お線香などは値段がついており、販売されているので商品です。最近流行のご朱印帳は商品なのか、宗教物なのか、境界が曖昧です。さらに神社やお寺には門前町があり、そこではお土産や食べ物が普通・・・
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- 語学
商品としての言語3 商品化された英語
日本は「アメリカの植民地」となってしまったせいか、アメリカ英語しか商品化されておらず、学校教育でもアメリカ英語のみが「公用語」化しています。しかし、英語を国語としている国は日本人が想像しているよりはるかに多く、有名な所としては、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、フィリピン、インドなどが、日本人がよく訪れる国なので、接する機会もあります。 自分が習ったアメリカ英語とは、発音だけでなく、・・・
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- 語学
商品としての言語2 日本国内の言語
国語といえば日本語のことですが、日本という国の中には日本語以外の言語も存在しています。「日本は単一民族、単一言語の国」というのは現実を見ていない理念にすぎません。現在はアイヌと呼ばれている民族がいますが、昔から北方諸民族が日本の中に住んでいたことは事実ですし、多くの外国人がやってきて、日本に住んだ人がいます。古くは朝鮮半島やシナ大陸、そして南アジアからの人もいました。日本人のルーツは今も学問の世界・・・
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商品としての言語1 英語など
自然や歴史と同じく、目に見えないため、商品とは考えないのですが、実際には売り買いの対象になっているものはたくさんあります。その1つが言語です。 言語が商品、というと違和感を覚える日本人が多いと思います。言霊(ことだま)という思想があるように、ことばは魂であって、超自然的な力があるので、商品ではない、と考えがちです。そこでまず比較的わかりやすい英語の例を考えてみます。日本でも、英語教育は盛んですが、・・・
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商品としての自然
商品、というと、お店で売っている物、という理解が多いと思いますが、実際には目に見える物でないものも多く売られています。水道料金、電気料金、電話代なども買っているわけですから、商品です。実際、これらの目に見えない物にも消費税がかかっていますから、商品といえるわけです。 その他にも抽象的な概念としての商品もあります。たとえば観光です。観光そのものは売り買いの対象ではないのですが、そのための交通費、宿泊・・・
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成人教育3
成人教育を日本で生涯教育と言い換えたのには何か理由がありそうですが、おそらくは諸外国と比べて概念が違うと思ったからでしょう。 まず多くに国において、識字教育という問題があります。日本は識字率が高い国で、その理由は移民が異常に少ないことにあります。識字率が低いのは主として貧困と移民が原因です。学校に通えない子供が多い国では必然的に識字率が下がります。また移民が多い国では、その国の言語の文字が読めない・・・
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成人教育2
成人教育の必要性は日本政府が独自に発想したものではなく、実は国連などの国際機関からの勧告によるものです。日本ではリスキリングと言い換えられていますが、本来はリカレント教育といわれているものです。リカレント教育とは、義務教育や基礎教育を終えて社会人となっても、スキルや能力向上、新しいキャリアの選択などの人生の再設計を行い教育機関に戻って学ぶことができる教育システムを指します。これは1970年代に経済・・・
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成人教育
成人教育adult educationについて、日本はかなり遅れています。アダルトというとアダルトビデオに見られるように、性的な意味が強くなってきているせいか、アダルト・エデュケーションという表現自体、日本ではほとんどみません。あれほどカタカタ好きの官僚にしては珍しい現象です。成人教育は生涯学習という表現に変えられています。文部科学省が定めている生涯学習とは「大人になっても学習を通じて自己の人格を・・・
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- 教育
理想と現実のギャップ
理想と現実には大きな差があることは誰でも知っています。しかし案外理解されていません。いわゆる理想論を唱える人はそれだけに終わることが多く、現実化しようと努力する人は稀有です。机上論の人が多いのです。理想論を構築するのは意外に簡単で、特定の思想をもてば、その思想に沿うような抽象的な理念を思えばよいわけです。善悪の判断を別にすれば、戦争のない世界、人々が互いに信じあう世界、のような理念は誰も反対しませ・・・
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イメージと実在のギャップ
日本人が欧米の理念を導入する場合、理想としてイメージして展開することが多く、実態を把握していないことが往々にして見られます。 たとえばバイリンガル教育ですが、アメリカの現場を調査した人は稀有だと思われます。多くの紹介者は本で読んだり、アメリカに行っても大学の講義とか、教育センターの役人にたずねる程度の調査をしたケースがよく見られます。英語の問題もあるのでしょうが、現場の学校に出向いても、視察するだ・・・
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