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目標言語の設定新着!!

中間言語の存在を肯定し、学習者に見合った中間言語を目標言語に設定する、という論理は簡単そうでいて、実はかなりの経験と知識を要する技術です。そのための基本知識として、まず目標言語とは何かを考えなくてはなりません。よくある間違いに、母語話者の言語を目標とする設定です。いわゆるネイティブ崇拝論です。当然のことですが、母語話者は自分がどのような過程を経て、その言語を学習したのかわかっていません。「自然に」・・・

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中間言語を認める新着!!

英語教育の世界では、よく「中間言語」という考え方が用いられます。この考え方の基本として、まず学習目標である言語を「目標言語」とし、その目標に達するまでの中間段階にある状態を中間言語とするのです。かなり漠然とした定義なので、どこからどこまでが中間なのか、いつも議論になります。極論をすれば、1単語でも覚えたら中間なのか、目標言語にかなり近づいていないといけないのか、その近づいたと判断する判断材料と判断・・・

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有標と無標新着!!

英語のmarkedという概念は、日本でも普通に使われているのですが、訳語は「印のある、記号のついた、著しい、目立つ、明白な、注意されている、跡をつけて、有標の」となっています。これらの訳を眺めて、どういう概念なのか、なかなかわかりにくいと思います。「注目されている」というのが一番、英語のニュアンスに近いと思っています。たとえば交通の信号機を思い浮かべてください。普通は赤、黄、緑の3色で、どのランプ・・・

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ひそかに covert新着!!

公然overtの対語がcovertです。語源的にはフランス語のcovertで、対語ではないのですが、英語的に語形が似ていて、意味が対比的なため、英語圏では対語と思われています。日本人の立場からすると、語源はともなく、音が似ているので、対語として覚えるのが便利かもしれません。Covertは「秘密の、隠された、内密の、こっそりした」という意味の形容詞です。狩の獲物が隠れている下生えや藪などの隠れ場所を・・・

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公然 overt新着!!

英語としては一般的な表現ですが、日本人は英語でovertという表現を使う人は稀です。発音の問題があるのかもしれませんし、overと似ているので誤解されやすい、ということもあるのかもしれません。逆にいえば、聞き取り間違いがあるのかもしれません。「公然と、あからさまな、あらわな、明示的」と訳されています。抽象的な概念ですので、実際の英語表現を見てみましょう。表現の例としては、an overt act(・・・

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排他新着!!

包括の対語が排他exclusiveです。排他とか閉鎖というと否定的なニュアンスがありますが、この語には「高級な、上流の、特定の人とだけ交際する、人付き合いの悪い、お高くとまった、ほかで入手できない、高級品を扱う」といった意味もあり、副詞にしてexclusivelyというと「もっぱら、独占的に」といった意味になります。他を排除する、ということは、優位的な地位を確保することになるわけです。英語では独自・・・

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包括新着!!

最近、インクルーシブという用語が頻繁に使われるようになりました。英語のinclusiveの借用語なのですが、本来の訳語は「包括的」です。的がついているので形容詞ですから、元の日本語は「包括」です。ところが包括を和英辞典で引くとinclusivenessとなっています。英語の派生では動詞includeが形容詞になってinclusiveとなり、さらに名詞に派生してinclusiveとなったのです。 日・・・

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古典に学ぶ新着!!

専門分野によっては、古典を蔑み、最先端であることを自慢する論文をよく見かけます。自論の新奇性を主張するのはかまわないのですが、古典を蔑む必要はまったくありません。もしその自論が定説化すれば、やがて近い将来、自身が古典扱いされることは間違いないからです。学問を今だけのものと考えるのが間違いなのです。学問は過去から現在まで続いていて、さらに未来へと続いていくものです。その意味では最先端をありがたがる意・・・

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ものの始まり(起源)と終わり(終焉)新着!!

このコラムでも起源をいくつか説明してきました。何事にも始まりと終わりがあるのですが、始まりと起源はよく誤解されます。始まりは突然、そこから始まるのではなく、つねにその前に準備期間とか潜在期間があります。たとえば会社の始まりは設立ということになりますが、設立の前には資金集め、場所探し、人材確保などの三資源を確保し、準備を整えてから、通常だと登記という方法により、社会的認知を受けて、活動を開始すること・・・

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卯月朔日新着!!

旧暦では今日からようやく卯月に入ります。なぜウヅキというのかについては例によって諸説あるようですが、ウツギ(空木、卯木)の花が咲く頃だから、という説があります。卯の花というと豆腐のおからで作った料理の方が有名かもしれませんが、「卯の花の匂う垣根に時鳥(ホトトギス)、早も来、鳴きて、忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ」という有名な歌曲『夏は来ぬ』が浮びます。この歌は作詞佐佐木信綱、作曲小山作之助により・・・

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専門分野の融合化新着!!

現在、いろいろな専門分野で分散化が進んでいます。とくに顕著なのが医学と工学でしょう。専門家が進むということは深化の結果であり、それ自体は歓迎すべきことかもしれません。しかし利用者からすると、より不便になったことは否めません。たとえば病院に行っても、あちこちの科を受診することになるのですが、どの科に行けばいいのかは素人にはわからないので困ります。総合受付のようなものがあるところもありますが、いきなり・・・

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社会変数の変化新着!!

社会変数は社会学的研究のために設定される社会集団の分類です。集団をどのように分類するのが便利なのかは時々によって変化し、また分類者の主観によって左右されます。たとえば学歴については、少し前までは中学卒、高校卒、大学卒であったのが、最近は大学院卒が付け加えられ、中学卒はないことが多いです。これは教育の高等化といえます。アメリカでは博士号(Ph.D.)が大学院卒と同じ意味なので、社会変数としてよく使わ・・・

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立夏新着!!

5月5日は立夏です。正確にいうと閏年でない年の立夏が5月5日で、閏年は1日ずれて5月6日が立夏になります。二十四節気では、夏を「立夏」「小満」「芒種(ぼうしゅ)」「夏至(げし)」「小暑(しょうしょ)」「大暑(たいしょ)」の6つの節気に分けています。七十二候では次のように分類されています。 初侯:蛙始鳴(かわずはじめてなく)蛙(かえる)が水田で鳴き始める頃です。カワズはカエルの古語で、芭蕉の句で知ら・・・

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社会変数新着!!

本人の主観であるアイデンティティの逆で、客観的な立場から人を分類する手法の1つが社会変数social variablesという概念です。アンケートなどで、性別、学歴、収入などを書かせられることがありますが、あれが社会変数です。アンケートが集まったら、その社会変数ごとに分類し、調査結果との関連を統計数学的に分析するのが一般的な社会学の基本的な手法です。統計学的には社会変数同士の関連、関連係数を計算し・・・

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言語と自己同一性新着!!

近年はLGBT問題など、「自分はどういう人間か」というアイデンティティの問題がよく議論に上ります。LGBTは性同一つまり「自分の性は何か」という心の問題とされていますが、多くの場合、生物学的性と心的同一性は一致しています。しかし一致しない人がいて、それが社会的差別を受けることへの解放運動ということができると思います。しかし言語表現を見るとLGBまでは性行為における嗜好の問題で、アイデンティティとは・・・

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母語話者崇拝新着!!

昨日は八十八夜でした。茶摘み歌で有名ですが、夏が近づいてきているというわけで、もうそんな時期なのか、と思う人も多いことでしょう。こういう感覚は日本人独特のものです。こういう習慣の意識というのは、そこに育った人がもつ文化です。世界のどこの人でも、そこで得た文化の感覚は自然と頭に浮かぶものです。そういう文化の1つが言語です。八十八夜にしても、そういう表現があり、歌を連想し、夏を連想していく、という脳の・・・

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メーデー新着!!

メーデーは日本語でも音韻が似ていて覚えやすく言い易い表現ですが、英語のMay Dayも語呂がよい表現です。言い易く聞き取り易い、ということから、航空機が緊急事態に陥った時のパイロットの無線はmay-dayと叫ぶことになっています。SOSの方はモールス符号が基本だった時代に「・・・―――・・・」という発信しやすく聞き取り易い記号だっfたことによります。無線信号がモールス符号から音声信号に変わったこと・・・

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