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コラム Articles
旧暦大晦日

1月31日は旧暦の12月29日で月齢28.4と聞いてピーンと来る方は相当旧暦に詳しい方です。翌日2月1日が旧暦1月1日で月齢29.4つまり新月です。新月については明日のコラムに回すとして、旧暦だと明日が元日、今日が大晦日ということになります。 29日なのに大晦日?と思った方、旧暦の仕組みを知る良い機会です。12月31日が大晦日になったのは明治になって西洋のグレゴリオ暦を採用したからです。大晦日とは・・・

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合理主義への誤解

合理主義とは読んで字の如く、理性に合うということです。よく似た音で功利主義というのがあり、これは読んで字の如く利の功名ではなく、平たくいえば結果オーライの考え方です。正確には帰結主義といいます。功利主義と似たようなのが利己主義。これは自分さえよければ、という考え方で、よく知られています。 このように〇〇主義というのは基本は英語のismであり、考え方、思想のことです。意外に思われるかもしれませんが、・・・

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トリアージ

トリアージというのは災害時の治療の優先順位のことですが、この思想は日本人にはなかなか理解できないようです。重傷者から治療していくことにはあまり抵抗はないようですが、黒判定つまりもう死亡と同様で回復の見込みがない場合に最低限の治療しかしない、実際にはほぼ放置される、という選択に抵抗感があるようです。 防災訓練などでは、準備用品などには丁寧な説明がありますが、トリアージについては説明者にも心理的抵抗が・・・

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防災文化

日本は「災害大国」で頻繁に災害に見舞われます。そのせいで災害対策が進んでおり、震度5程度の地震があっても建物の崩壊や死者が非常に少なくなってきています。諸外国でこの程度の地震があると家が崩壊し何百人も死亡者がでるというニュースをみます。地震だけでなく毎年来る台風や大雨などによる被害への対応も見事だと思います。 これは防災が徹底してきたことの成果ですが、この防災という概念に相当する英語はぴったりする・・・

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赤字と黒字

会計では赤字と黒字は重要です。語源は手書きで数字を記入していた時代、マイナスを赤いインクで書いて注目することから、赤字というようになった比喩表現です。現代なら何色の文字でもよいのですが、昔は墨も黒と赤しかなかったので、その習慣が続いたのですが、今でも修正や点数付けには赤色が用いられます。赤と黒は古今東西、対比色として利用されてきました。トランプカードの模様、ルーレット、小説の題、男女の例えなど、比・・・

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楽天と厭世

楽天家というのは楽天市場の利用者のことでないことはもちろんです。英語でオプチミストと言い、反対語はペシミストです。ペシミストの訳語は厭世家です。厭世的というのは今ではあまり言われなくなり、否定的な意味が強いですが、古来はけっこう好まれていました。厭世の類語に遁世というのがあり、世捨て人という表現もありました。世間に背を向けた孤独の生き方がカッコイイと評価されていたのです。有名人としては菅原道真、兼・・・

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相対と絶対

相対・絶対という概念は簡単ですが、応用が結構難しいです。最適は相対的概念なのですが絶対的に応用している人がいます。最近は「多様化」が流行ですが、多様化は相対的でしょうか絶対的でしょうか。現在の風潮では多様化することが絶対的に正しいと考えている人が多数です。それは価値観です。価値観が相対的な人は稀有で普通は受け入れるか受け入れないかの二者選択でしょう。ところが自分が心理的に受け入れることができる人か・・・

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最適化の問題点

近年は何かというと適正化というキーワードが使われます。これは主としてコンピュータ用語で、パソコンではデフラグにより高速で使いやすい状態にすることを意味します。最適化ともいいます。元は英語のoptimaizationで、これは派生語なので動詞のoptimizeが本来の元です。日本語は名詞中心なので、optimizeを「最適化する」のように逆の派生をしています。英語のoptimizeの類義語としてop・・・

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%表示はアナログ

%による表示はデジタルだと思っている人がいます。%は英語のper centで、perは割り合いを示す/の意味です。割り算の記号です。3分の2を2/3と書くのは2を3で割るという意味で、/は分数の記号でもあります。分数がアナログであることは以前に説明しました。セントcentは100という意味でcenturyは100年、1 centは1ドルの100分の1です。パーセントは「百で割ると」という記号で/1・・・

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統計による人工知能

AIブームの昨今ですが、かなり誤解も広がっています。AIはartificial intelligenceつまり人工知能の訳語です。そのため人間の知能を真似たもの、というところまでは合っています。問題は人間の知能のごく一部を利用したものであることで、実際には人間のその方面の知能の能力をはるかに超えています。しかし人間の知能のほんの一部であることは認識しておくべきです。 現在のAIの基本技術はdeep・・・

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大寒

1月20日は二十四節気の1つ大寒です。この節気が終ると春になります。今日はアホな漫才ネタを1つ。 「今日はオオサムやねえ」「アホか、ダイカンゆうんやで」 「まあどっちでもええがな。ところでオオサムは英米では秋なんやで」「嘘、いいなや」 「英語でオータムは秋のことやで。オータムコタム」「えらいこじつけや」 「ほんでもって、夏はサマーで日本は秋」「サマーのどこが秋や」 「サンマは秋の魚やろが」「なるほ・・・

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人間はアナログ

人間の感覚はアナログであることをきちんと理解しておくことは重要です。実は機械もほとんどがアナログです。コンピュータもデジタルなのは計算部分だけで、部品はアナログで動いています。そもそも電気はアナログなのです。コンピュータの心臓であるCPUは電気回路です。電気にはonとoffがあるので、それを1と0に割り当てて、2進法で計算させるという原理です。数字はデジタルで、普通に使う10進法の数字を2進法に変・・・

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大津波の影響

思いがけぬ大津波で被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。日本は10年前の東北大震災の記憶もあり、かなり慎重な対応でした。気象庁も想定外の事象で苦労されたことと思います。 私見ですが、この津波は悪いことばかりでなく、別の効果ももたらすであろうと思っています。今回の大津波はいわば太平洋という大たらいを揺らしたようなものですから、たらいの縁は波が大きくなり、環太平洋の湾岸の津波は想定外に大きかっ・・・

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視覚化

色(しき)の話の続きです。最近はビジュアルという表現の意味がかなり拡大しています。ビジュアル系バンドのように「見た目」の意味にも使われます。本来は英語のvisualという形容詞なのですが、語源は見るという意味のラテン語で、同じように派生した単語にはvisit, visonなど見るという意味から連想できる語もありますが、wise, adviseのように見る意味からは連想できない語もあります。見るとい・・・

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色(しき)

色と書いてシキと読むと仏教用語になります。有名な空即是色の色です。色というのは「名に見えるもの」という意味だそうです。この語句が出てくる般若心経では「無眼耳鼻舌身意、無色声香味蝕法」とあります。これらはいわゆる感覚器官と感覚です。普通は五感であり、最後の意は心でその感覚は心の対象、ということになります。ここの説明は難しいので、とりあえず除外しておいて、実際に身体がある語感について考えたいと思います・・・

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鏡開き

1月15日は関西地方の鏡開きです。関東では1月11日のところが多いようです。元は15日までが松の内で、関西は古い伝統を守っており、関東は新しい伝統に変わったということのようです。なぜ変わったのかは諸説あります。二十日正月といい、松の内が20日に明ける地域では20日に鏡開きをします。この20日は徳川家光が4月20日に亡くなったので、月命日である20日を避けるようになったから、という説があります。そう・・・

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知・情・意

日本語研究の先駆者の一人に本居宣長がいます。彼は知・情・意のすべてに「こころ」という読みを与えました。普通、ココロといえば心ですが、それ以外のものにもココロという読みを与えたわけです。日本文化的にはなんとなく理解できますでしょうか。 これらを英訳してみると、intelligence, affection, intensionとなり、英語のニュアンスがわかる方なら、本居の分析がいかに的確であるかがわ・・・

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事実、現実、真実(VRの続編)

あなたは事実と現実と真実の違いを説明できますか?できる方は哲学に詳しい方です。日本人の多くは深く考えずにどれも「本当」として理解していると思います。曖昧なままですね。これらの単語には共通点があります。2字漢語であること、後ろが実になっていることです。何か原因があると思いませんか?そこが理解の出発点です。 まずどれも訳語です。今は日本語の中に入っていますが、元は外国語だったわけです。英語ではそれぞれ・・・

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VR

VRはバーチャル・リアリティ、仮想現実、という解説が一般的です。この解説を見た時すごい違和感がありました。バーチャルとは何のことだろうか、という疑問です。英語ではvirtualというのを知ってなお疑問が増しました。私の知っているvirtualは「実質上、事実上」という意味であり、仮想という訳語とは合わないのです。実態を知ってから、英語でなぜvirtual realityというのかわかりました。 ま・・・

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成人の日

今年は1月10日が成人の日です。日なのですから固定しておくのが本来だと思います。従来は1月15日が成人の日でしたが、連休を作るために移動させるようになりました。その連休のため、オミクロン株蔓延の対策をしなければならなくなっているのは滑稽な話です。しかし笑ってもいられません。動かしていいなら、いっそ3月にするか今年はなしにしたらどうなのでしょうか。実際、成人式を中止している自治体もあるのです。旅行業・・・

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