手話工学、福祉工学



その他の投稿も検索をすることができます。
「検索ワード」「分野」「内容」を入力して
「検索」をクリックして下さい。

  • 「検索ワード」

  • 「分野」

  • 「内容」

コラム Articles
情報の臨界点

物理の世界では臨界点critical pointといい、たとえばいわゆる「三態」と呼ばれる個体、液体、気体にわかれる温度や圧力の限界点があります。臨界点は物質ごとに決まっており、たとえば水は0℃で氷になり、100℃で水蒸気になる、というようなことです。臨界という概念は他にもあり、原子物理学では臨界状態critical stateという原子炉で原子核分裂の連鎖反応が一定の割合で継続していることをいい・・・

カテゴリー
コラム Articles
コラム Articles
受信者の意味論5 行動観察

受信者が意味を心理的にどのように構築していくかを間接的に観察する方法として、一番普及しているのが行動観察です。人間の行動には意識的行動と無意識的行動がありますが、行動のほとんどは習慣化していて、ほぼ無意識に行われています。この無意識的行動は生理的な反射行動とも異なります。反射行動は意識では制御できないのに対し、無意識行動はある程度、制御できます。たとえばくしゃみを止めることはほぼ困難ですが、その時・・・

カテゴリー
コラム Articles
コラム Articles
受信者の意味論4 文学的手法

受信者が意味を心理的にどのように構築していくかを間接的に観察する方法は昔からありました。厳密にいえば、受信者の心の観察そのものではなく、発信の一部ともいえますが、読み手をあまり意識せず、自省的な表現で心の中を記述している文献があります。 たとえば「徒然草」では「心にうつりゆく、よしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば」と書いており、自分の心の中の動きを観察して、記述しよう、ということを宣言してい・・・

カテゴリー
コラム Articles
コラム Articles
受信者の意味論3 工学的手法

受信者が意味を心理的にどのように構築していくかを直接観察する方法はなかなか大変ですが、近年になって、脳内の血流量や脳波の測定から、ある程度の推測ができるようになりました。これは音声の研究に対して音響工学が貢献してきた過程に似ていると思います。 たとえばN400という脳波は言語に関わるらしい、ということがわかってきました。N400とは「N400は、 事象関連電位 (ERP)として知られる脳波における・・・

カテゴリー
コラム Articles
コラム Articles
受信者の意味論2

受信者が意味をどのように構築していくか、つまり受信者の意味論を研究するには、まず心理的な現象を物理的な現象に変換しないと、現代科学では研究が困難です。 送信者の場合、発信した「痕跡」が物理的に残ることが多いです。実際、文字による記録だけでなく、録音や録画など電子媒体も増えて、事実として、物理的な解析が可能な状態になっています。そのため言語学や情報科学では、言語解析が進んできました。ところが、受信側・・・

カテゴリー
コラム Articles
コラム Articles
受信者の意味論

コミュニケーションは送信者と受信者がいて、初めて成立するのが基本原理です。しかしこれまでの研究のほとんどは送信者側の研究でした。伝達の基本ツールである言語の研究でも、構造の研究は発信者の意図から、推定していくものです。意味の研究においても、心の中にある意味がどのように構造化され、言語化されていくか、という研究が今でも主です。Chomskyはideal speaker-hearerという理想状態を想・・・

カテゴリー
コラム Articles
手話学 Sign Linguistics
新しい手話学と手話教育(PDF版)

動画 PowerPointによる発表済の手話の工学的研究についての提案のPDFのみの公開。動画は別途発表。音響工学との比較による手話工学の構築案を具体的に示した。手話の構成素は手の形、位置、動きという定説を工学的に見直し、動作とCLという要素を考え、動作は位置と動きを合成した軌跡とし、手の形は手話動詞の語幹になるという定義をすることで、新しい手話学を提案した。

カテゴリー
手話学 Sign Linguistics無料会員向け Free Membership
手話学 Sign Linguistics
日本手話におけるNMSの機能

あらまし 日本手話研究においてはNMSの文法機能が重視されてきた。これはアメリカ手話学の影響であり、直接的にはLiddelの手話文法論である。それはその著書以前にこうした議論がまったくなかったことからもわかる。しかし本論では手話の文法の多くが形態論レベルに反映されており、手指の動作に示されていることを説明している。NMSは音声言語の音調などの機能と似ており、文法よりは感情的な強調を表現していること・・・

カテゴリー
手話学 Sign Linguistics無料会員向け Free Membership
コラム Articles
情報価値の低下

現代社会は情報化の時代とよくいわれますが、情報が大量生産されるようになり、相対的に価値が低下しています。情報が十分に吟味されることが少なくなり、使い捨てのような状態になってきています。 たとえば学問の世界でも、今はインターネットで簡単に検索して手に入れることができます。昔は、専門的情報は専門書にしかなく、専門書は売れ行きが少ないため、印刷部数が少なく、結果としてとても高価であり、特別な人しか入手で・・・

カテゴリー
コラム Articles
コラム Articles
メタバース

メタバースが話題になってきています。仮想空間でアバターが動く、といわれてもピンとこない人も多いと思います。実物を見れば一目瞭然ですがVRとの混乱もあるようです。 簡単にいえばメタバースは仮想空間という世界、VRはそれを実現するツールという説明がなされています。それでもなんだかわかりにくいですね。 メタバースは英語だとmetaverseです。Metaは「高次の、~を超えた」という意味のギリシア語です・・・

カテゴリー
コラム Articles
コラム Articles
ウイルス

正月祝いも明けて、さあ仕事と思っている時に、またしてもコロナウイルス感染が広がり始め、今年もまた自粛生活か、とげんなりしてきます。 ウイルスは英語でvirusなので英語起源でないことがわかります。英語ではヴァイラスと読んでいます。英語のカタカナ読みが多い外来語の中では珍しく、これはドイツ語読みです。医学用語はドイツ語起源が多いですが、今はかなり英語に変わってきています。残っているのはメス、クランケ・・・

カテゴリー
コラム Articles