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風が吹くと桶屋が儲かる
これは昔、諺(ことわざ)だと思われていました。「風が吹けば桶屋が儲かる」という言い方もあります。丸山健夫 (2006)が詳しい解説をしていますが、江戸時代の浮世草子の気質物(かたぎもの)が初出だそうです。まず原典を検証してみましょう。 「とかく今の世では有ふれた事ではゆかぬ。今日の大風で土ほこりが立ちて人の目の中へ入れば、世間にめくらが大ぶん出来る。そこで三味線がよふうれる。そうすると猫の皮がたん・・・
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二項対立と弁証法
物事を考える時、つねに反対側を考えると本質がわかることが多いです。人間はどうしても1つのことに拘ると他の面が見えなくなってしまいがちです。2つの対立する概念を活用して論理展開する技法が弁証法で、現代科学もこの技法によっています。論理学の世界ではこれを二項対立dichotomy、binary oppositionといい、二つの概念が存在していて、それらが互いに矛盾や対立をしているような状態のことを言・・・
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統計の偏り
内閣支持率や人気商品ランキングなど、日本人は統計が大好きな国民です。アメリカ人も比較的好きな人が多いようですが、世界の多くの人々はこうした数字をほとんど信用していません。たとえばミシュランの星などをありがたがるのは日本の特徴のようで、これは今に始まったことでなく、江戸時代から店の番付などのランキングがありましたから、日本文化の1つといえそうです。 統計結果の発表で%がよく使われますが、%記号は/1・・・
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喫茶店文化
日本で喫茶店の始まりは明治21年(1888)4月13日、東京の下谷上野西黒門町に「可否茶館(かひいさかん)」が開店したことだそうです。当時の喫茶店はかなりモダンな施設で、1階にビリヤード、2階に喫茶室という2階建ての洋館だったそうです。現在でも同名の喫茶店がありますが、オリジナルの可否茶館はわずか五年で閉店になったそうです。開店当時はいわゆる鹿鳴館時代で、ハイカラ文化が流行っていました。 「可否茶・・・
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手話とジェスチャー
昨日のジェスチャーの話の続きです。ジェスチャーが言語表現と同期することは人類普遍の共通点で、人間の進化過程と関連があるという指摘は古くからあります。化石は動かないので、どういうジェスチャーをしていたかは想像の域を出ませんが、最近は恐竜の動きなどを推測してCGができたりしているので、人間の行動も骨格からある程度は推測できていると思われます。また類人猿などの行動と比較することから類推する手法も昔から行・・・
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ガッツポーズ
1974年(昭和49年)4月11日、ボクシングWBC世界ライト級タイトルマッチでガッツ石松がチャンピオンのロドルフォ・ゴンザレスにKO勝利しました。その時、ガッツ石松が両手を挙げて勝利の喜びを表わした姿をスポーツ新聞の記者が「ガッツポーズ」と表現したことで、「ガッツポーズ」という言葉が広まるきっかけになったという説があり、この日をガッツポーズの日としているそうです。このポーズ自体は昔からあり、ガッ・・・
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社長の日
4月10日は「社長の日」という提案もあるそうです。どういう語呂合わせかと思ったらCEO(しーいーおー)の語呂合わせだそうで、そうきたか、という感じです。社長といえば会社で一番偉い人、というイメージですが、社長にも大別して2タイプがあり、会社の大株主であるオーナー社長と、株主総会で指名される、いわゆる「雇われ社長」があります。日本の大手企業は後者がほとんどなので、実権は株主総会にあります。オーナー社・・・
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論法と論理
よく誤解されるのですが、論理と論法は違います。英語でいうなら論理がreason、論法がreasoningで、論理を展開することが論法です。英語reasonには名詞と動詞があり、その動詞を動名詞化しています。このニュアンスがわかるようになると英語の本質というか使い方がわかるようになります。 論法にもいろいろあるのですが、その中で有名なのが三段論法です。A→B、B→CならばA→Cという推論だ、という誤・・・
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灌仏会と論理
4月8日は灌仏会つまりお釈迦様の誕生日で、花まつりともいいます。しかしこれは本来旧暦の行事なので、今のようにお寺でこの日に花まつりをするのは抵抗感があります。旧暦には旧暦の考え方や理(ことわり)があります。 この理を英語で表現するとreasonとかlawというのですが、論理logicでもあると思います。論理はlogicの訳語なのですが、日本ではなんとなく絶対的真理のような受け止められ方をしています・・・
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鉄腕アトムの誕生日
鉄腕アトムは本日、二十歳の誕生日を迎えます。「誕生日おめでとう、アトム君。君の身体は子供のままだけど、コナン君もいるし、鬼太郎君もいるから、漫画の世界では当たり前のことだから、気にしないでね。」 アトム君は英語名もあってAstro Boyというらしいです。「宇宙少年」だと普通名詞みたいです。彼は十万馬力のジェットエンジンで空を飛ぶそうです。馬力というのは昔、自動車のエンジンなどの力を示すのに書いて・・・
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コーンビーフ corned beef
4月6日は満月で大安のめでたい日です。年度初めでもあり、何かを始めるにはよい日だと思います。 1875年の4月6日にコーンビーフの容器のあの独特の台形の形が特許登録されたことから「コーンビーフの日」になりました。アメリカ人のArthur A.Libby氏とWilliam J.Wilson氏の二人によって特許申請されました。この形になったのは効率よく肉を詰めるためだそうです。 SPAMという缶詰も有・・・
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清明
4月5日から二十四節気の清明(せいめい)に入ります。二十四節気は太陽暦に従うので、地域による差がありますが、日本の季節感と一致しています。清明は春分と次の穀雨の間の15日です。二十四節気は1年を24に区切ったものなので、月に2回あり、次々に変わりゆく日本の季節感を示しています。今回の清明は万物が清らかで生き生きとした様子を表した「清浄明潔」という言葉から来ているとされています。花が咲き、蝶が舞い、・・・
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あんパン
日本では普通にみかけるあんぱんですが、海外で食べようとするとなかなか見つけられない日本食品です。寿司、ラーメンは世界中に普及していますし、昔は少なかったトンカツ、ギョーザも大都市なら食べられるようになりました。最近はうどんも増えてきましたが、今でも蕎麦は少なく、菓子パンや総菜パンはほぼみかけません。海外生活の中で、どうしても焼きそばパンを食べたくなったら、カップ焼きそばを買ってきて、細長いパンズに・・・
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理性と理由
日本語では別の語になりますが、欧米の言語では同じ語で、英語だとreasonとなります。元から日本語にあったのではなく、明治以降に訳語として使われるようになったのが理性という言葉です。同じ語を「りしょう」と読むと仏教用語ですが、こちらはあまり知られていません。仏教用語の「りしょう」とは「宇宙万物の不変の本性」のことだそうです。なかなかむずかしい概念です。一方「りせい」は哲学用語で「人間に本来的に備わ・・・
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5W1H
新年度になって新しいプロジェクトや新しい仕事が始まり、考えることが多くなります。教育でいえば次のカリキュラムを考えるにはよい時期です。改訂にはかなり時間がかかりますから、新年度から始めるのが最適です。 何かを考える時によくでてくるヒントが5W1H です。Whenいつ、Whereどこで、Whoだれが、What何を、Whyなぜ、Howどのように、という英単語の頭文字を取ったもので、伝えたい内容をこの要・・・
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カリキュラム・教科書・教師
昔、ある教育の専門家から「教育の基本はカリキュラムと教科書と教師」ということを教わり納得しました。私見ではカリキュラムというのは理念や思想、教科書はその思想の具体化、教師はその思想と内容の伝達手段だと思います。この3つは三位一体でどれも不可欠です。 カリキュラムは英語ではcurriculumと書き、ラテン語源の語です。意味は学習コースという日本での意味の他に、キャリアとか学歴、実績のような意味もあ・・・
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年度末
3月31日は年度末です。官庁を始め、学校も年度末で決算処理に忙しい時期です。官庁の中でも税務は年末処理なので所得税などの申告期限は3月15日となっているのも不思議です。忙しい時期になぜ自ら忙しくしているのかわかりません。給与の改定や新人の給与も4月からなので、3月末締にして申告期限を5月末にすれば企業も年末の忙しい時期に年末調整などで追われることもないし、所得の処理も楽になります。なぜか国会でも議・・・
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シチリアの晩鐘
「晩鐘」といえばミレーの晩鐘という絵画が有名ですが、「シチリアの晩鐘(晩祷ばんとう」という絵画も知られています。同名のヴェルディの歌劇もあります。日本語名はいろいろあるみたいですが、これは1282年3月30日にシチリアで起こった住民暴動と虐殺事件がモチーフになっています。この事件当時のシチリア島はフランス国王の叔父であるシャルル・ダンジューの苛酷な支配下でした。事件が発生したこの日はキリスト教の復・・・
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メトン周期
暦の話が続きます。一般にはほとんど知られていませんが、暦を作成する上でメトン周期という法則があります。Wikipediaの解説によると「19太陽年は235朔望月にほぼ等しいという周期のことである。メトン周期は、太陰太陽暦において閏月を入れる回数(19年に7回の閏月を入れる)を求めるのに用いられた。」とありますが、何のことだかわかる人は少ないと思います。本コラムでも話題にした閏月の入れ方の法則なので・・・
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グレゴリオ暦の歴史2
復活祭だけでなく、聖人の祝日も毎年違うのは不便です。そこでいろいろな提案や議論の末、1582年2月24日にグレゴリウス13世の教皇勅書として発布されたのがグレゴリオ暦です。当時すでに10日のずれがあったため、どの月に調整するかということになって、カトリックの行事の一番少ない月が2月なので、2月に調整が行われました。2月が短い月の原因はカトリックの都合でした。そのためか、同じキリスト教国でもプロテス・・・
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